「東京タラレバ娘」なかなかいいですね。
以前、鈴木あきえちゃんが自身のブログで、最近これにはまってると書いてあったのが「東京タラレバ娘」。
先の「逃げるは恥だが役に立つ」といい、これといい漫画家のイマジネーションってすごいですね。
さて、今週書いている建築界の問題について。
例の気持ち悪い人々も含まれている「建築業界」。
ほとんどがまともで誠実な人々なのですが、ごく少数の一部のワル目立ちな連中によってイメージが悪くなっていますよね。
ちょっと前に読んだ森山高至「非常識な建築業界・・・「どや建築」という病」。
ややオーバーな所はあるけど概ね合ってます。
建築業界以外の方にはショックかもわかりませんが、だいたいこんなもんなのよ。
主題の「どや建築」も見識の無い設計者に頼むからダメなんだけど、それを見極める能力のある人間が役所にいない。
Aさんが設計事務所してる。うちの町の出身だから頼もうかとか、ひどいのになると「Aさんの奥さんの親」がうちの町の出身とかねぇ。
さらに知り合いの知り合いの知り合いくらいの大学の先生の弟子の知り合いとか。
そういうほぼ「シロート」が市とか町に送り込まれて、散々かきまわしたあげく無責任に去っていく・・・というのが日本全国で行わているらしい。
さて、本の内容ですが前半は「なんでこんな不便で変な公共建築が建ってしまうのか」。
中判は近代~現代のモダニズム建築の変遷。
後半は、現在の建築業界の抱える問題点などです。
新国立競技場の選定を例にあげて「なんでこうなるのか」を書かれてますが「まあ、そうやろうなあ。」と思います。
なんか妙な公共建築が建ってしまう原因が「建築に詳しい人が出した案を、建築に詳しくない人が追認する」というのはごく自然な流れですからね。
「建築」を「IT」なり「もろもろのコンサルタント」などいろいろ換えても使えるなかなか名言です。
かといってあまり意見を聞きすぎると今度は「建築に詳しくない人が、やみくもに反対する」という更にややこしいことになる訳で物事が前に進まない。
最近の保育園建築反対みたいな「まず、よくわからないけど反対」。
「反対することによって自身のアイデンティティを確立してやるぜ!」な老人など面倒ですよね。
近ごろ何かとクレーム、難癖をつけることに生きがいを見出す輩も多く寛容性の無い社会になりつつあるので、いろいろ問題はあるけど僕は現状のこんなもんでいいんじゃないかと僕は思います。
横浜でマンションが傾いたりしていますが、これは工法というよりシステムの問題でねえ・・・。
現場監督の立場から言うと、最初に杭の長さを余分に設定してなかった構造設計した部署の責任のような気がするんですけど。
それで鉄筋を加工・組立てしてしまって足りないから足せといっても、それはそれでものすごく難しいというのが原因かなあ。
ほとんどの場合「長いのを切る」のはいいのですが「短いのに足す」のは極端に難しくなるものです。
僕も40年くらい建築業界にいて、割と「年上」の立場になってきたし、全体の1割くらいはわかってきたので言いたいこと言っていこうと思いますね。
長いことやっていると、パッと見ただけで「これってマズいんちゃうの」とわかるようになるのですよ。
まあ地方自治体とかオーナーさんとかビルダーに頼んだものの「こういうのってどう?」とか雨を漏らさないとか耐久性を上げたいとか使い勝手とかお悩み相談受け付けます。
もちろん「有料」ですけどね。